どうにもならない対立を解消する⑥

ちゃんと考える

対立解消シリーズ、いよいよ最後のステップです。

どうにもならない対立を解消する方法、ふたつめは「仮定をうたがう」です。ここでいう仮定とは「行動」と「要望」を結びつける理由のことになります。

いまいちピンとこないと思うので、また例をみながら解説します。

僕は「部下がスピーディに仕事を進める」ためには「部下に事細かに仕事の指示命令をしなくてはならない」と考えていました。言い換えると、「スピーディに仕事をしてもらうためには、指示命令しか手段がない」と考えていました。

本当にそうでしょうか?

ここで「スピーディに仕事をしてもらうためには、指示命令するしか手段がない」と思うのはなぜだろう?と改めて理由を考えてみます。

「部下の要領があまりよくないから」とか「部下がひとりでちゃんと考えることができない」などが思い浮かびました。

もう少ししっかり考えてみましょう。「部下がひとりでちゃんと考えることができない」とは本当でしょうか?いい大人なのだから、考えることはできるはず。でも考えることができない?ほんとに?なぜだろう?

それは「部下がちゃんと情報を持っていないから」「部下の考えるプロセスが自分と違うから」「自分が自分の結論ありきで部下の話を聞いているから」などが連想的に思い浮かびました。流れの中で考えるといろいろな理由が出てきましたが、最後のはちょっとショックです。自分は答えをすでに持っている、部下は答えを持っていない、そしてすぐに答えを出せない部下に自分はイライラしている。なんて身勝手な上司でしょうか。

「部下に指示命令する」という行動と「スピーディに仕事を進めてもらう」という要望のあいだには「部下はちゃんと考えることができない」という仮定がありました。しかし、これは完全に僕の思い込みだということがわかりました。

そもそも自分の持っている答えを出させようとしている、そして、考えるプロセスも共有していないのだから、できないのは当たり前なのです。

では解決策はなんでしょう??

「ちゃんと考えるプロセスを共有する」「考えるプロセスが身につくように質問をして、考えるクセをつけてもらう」「答えを持っていないことにイライラしない」などが思い浮かびました。

結果的には、要望を両立するように直感的に考えた解決策と同じような内容になりましたが、直感ではなかなか解決策が見つからないときには「行動と要望をつなぐ仮定が正しいかどうか疑ってみる」このようなアプローチで解決策を導くことができます。

クラウドの使い方の解説は以上です。これらのステップを踏まえ、ぜひみなさんの身の回りで起きている対立を解消してみて下さい。

以前取り上げた「アンビシャス・ターゲット・ツリー」も今回の「クラウド」も以下の書籍を参考にしました。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

参考文献:

「世界で800万人が実践!考える力の育て方」飛田 基 著